エグゼクティブ・ディレクターのメッセージ (4月)

去る4月27日にSusHi Tech TOKYO 2026会場にて、ルクセンブルクの金融センタープロモーション機関であるルクセンブルク・フォー・ファイナンス(LFF)と、東京金融センターの国際化を推し進める東京国際金融機構(FinCity.Tokyo)が連携強化に関する覚書(MoU)を締結しました。

30/04/2026

エグゼクティブ・ディレクターのメッセージ (4月) 


ルクセンブルクの基幹産業である金融セクターでは、日本と強固で安定した関係を構築しており、日本の金融機関の多くが50年以上にわりルクセンブルクで事業を展開しています。去る4月27日にSusHi Tech TOKYO 2026会場にて、ルクセンブルクの金融センタープロモーション機関であるルクセンブルク・フォー・ファイナンス(LFF)と、東京金融センターの国際化を推し進める東京国際金融機構(FinCity.Tokyo)が連携強化に関する覚書(MoU)を締結しました。覚書締結式に先駆けLFFのテオバルドCEOとFinCity.Tokyoの中曽会長が登壇し、それぞれの金融センターにおけるビジネスチャンスや具体的な連携のアイディアについて語りました。ルクセンブルクと東京が、欧州とアジアという2つの地域間の資本やビジネスの交流を促進させるハブとなること、よりサステナブルな金融へのトランジッションへの取り組みで一致していることなど、シナジーを感じる講演でした。今後、両金融センターはサステナブルファイナンスや資産運用業、スタートアップ分野での協力深化を目指し、欧州とアジアの市場をつなぐ相互支援を強化する計画です。

これに先駆け、4月中旬にはルクセンブルクの金融関係者2グループ(ルクセンブルク証券取引所、ルクセンブルク・プライベート・エクイティ&ベンチャーキャピタル協会)が来日し、セミナーやミーティングを通じて日本企業・機関と交流しました。しばしば話題になったのはテクノロジーによる金融効率化ESG評価などです。昨年11月に国際資本市場協会(ICMA)が、気候トランジションボンド(気候移行債券)ガイドラインを発行し、脱炭素への「移行」に必要な資金を企業に供給するトランジションファイナンス(移行金融)がESGの一部とも考えられるようになりました。移行金融については、何が「グリーン」かを厳格に決めて資金を誘導したいEUと、移行プロセスを評価して資金を供給する考えの日本の間に大きな立場の隔たりがありました。今後は、実際の移行プロジェクト評価で実績ある日本と緻密なルール作りに取り組んで来た欧州が、互いの知見を持ち寄って大きな資金の流れを作っていくことを期待します。

前回のニュースレターで、大阪万博ルクセンブルクパビリオンの再利用プロジェクトについてお伝えしましたが、駐日欧州連合代表部のウェブマガジンにこうした取り組みにてついてインタビュー頂きました。よろしければ是非ご覧ください。(「EUと加盟国の大阪・関西万博のレガシーを訪ねて(2)ルクセンブルクパビリオンの循環経済への取り組み」


ルクセンブルク貿易投資事務所

エグゼクティブ・ディレクター

松野百合子